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1.研究概要

 精神医学分野では、統合失調症、気分障害、発達障害などの精神疾患を対象に、疾患の成因や治療に関する生物学的な研究から、疫学調査や心理教育などの診断・治療等の臨床に直結する研究まで幅広い領域に渡る研究活動を行っている。
 詳しい研究内容については、精神医学ホームページをご覧ください。

2.研究グループ

  • 臨床精神薬理グループ
  • 分子遺伝グループ
  • 分子神経生物学グループ
  • 画像生理グループ
  • 発達精神医学グループ
  • 心理教育、臨床心理・精神療法グループ

3-1.臨床精神薬理グループ

研究テーマ

向精神薬の副作用に関する包括的薬理ゲノム研究
精神疾患の難治化と性腺機能に関する包括的薬理ゲノム研究

3-2.分子遺伝グループ

研究テーマ

精神疾患の分子遺伝研究

3-3.分子神経生物学グループ

研究テーマ

統合失調症の分子神経生物学研究

3-4.画像生理グループ

研究テーマ

発達障害の脳イメージング研究
大規模災害被災者の画像・生理学研究

3-5.発達精神医学グループ

研究テーマ

新潟市小学校就学時検診における自閉症スペクトラム障害の大規模疫学調査
注意欠如・多動性障害の薬物治療反応性予測に関する研究

3-6.心理教育、臨床心理・精神療法グループ

研究テーマ

急性期の統合失調症患者への心理教育のあり方に関する検討
いわゆる「現代うつ」や境界例などの治療困難症例に対する発達論的・力動的視点に基づく臨床的技法の研究

4.研究の成果

[分野] 精神医学

[研究テーマ] 向精神薬の副作用に関する包括的薬理研究

[内容]
 薬剤の作用部位である各種受容体やトランスポーター蛋白などの薬力学的因子、薬物血中濃度を規定する薬物代謝酵素に代表される薬物動態学的因子における個体差が、抗うつ薬や抗精神病薬の臨床効果・副作用に及ぼす影響についてゲノム解析を用いた検討を行っている。
 現在、順調にサンプル収集が行われており、臨床効果・副作用の予測に有用な遺伝情報が蓄積されつつある。今後さらに検討を加えることにより、個人個人に適したオーダーメイド治療の確立を目指している。
 また、統合失調症前駆期や単純型統合失調症の客観的診断と薬物治療効果の検証を目的としたサンプル収集を行っている。

[写真など]

図1

[分野] 精神医学

[研究テーマ] 精神疾患の分子遺伝研究

[内容]
 精神疾患の生物学的要因を明らかにし、それに基づいた新しい治療法開発に貢献することを目標に、分子遺伝研究を行っている。
 日本において初めて統合失調症多発家系の連鎖解析を行い、候補領域として3qと4qを同定した(図)(Am J Med Genet B, 2007)。多施設共同研究にも参加し、疾患感受性遺伝子の同定などに貢献した(Mol Psychiatry, 2012)。 自閉症スペクトラム障害やパニック障害についても解析を進め、多くの成果をあげている(Psychiatry Res, 2012)。

[写真など]

図2

[分野] 精神医学

[研究テーマ] 統合失調症の分子神経生物学研究

[内容]
 統合失調症の病態解明を目指し、脳研究所分子神経生物学分野などと共同で研究を行っている。
 統合失調症のサイトカイン仮説(図)(Psychiatry Clin Neurosci, 2010)に基づき、患者の死後脳組織や末梢血におけるサイトカイン発現異常を同定するとともに(Mol Psychiatry, 2000)、新生仔期サイトカイン投与による動物モデルを作製した(Neurosci Res, 2004)。 末梢血トランスクリプトーム解析に基づく診断分類予測モデルを構築し、このモデルにより高い感度・特異度をもって統合失調症患者群と対照群を判別できることを示した(Schizophr Res, 2010)。

[写真など]

図3

[分野] 精神医学

[研究テーマ] 発達障害の脳イメージング研究

[内容]
 発達障害の生物学的診断法の確立を目標として、脳イメージング研究を行っている。
 これまでに、自閉症スペクトラム障害(ASD)では扁桃体の神経発達障害を認め、より重症であるほどその程度が強いことを報告した(図)(Biol Psychiatry, 2007)。さらに、ASDの内側前頭前野の神経発達障害とセロトニントランスポーター遺伝子多型との有意な関連を示した(Psychiatry Res; Neuroimaging, 2010a)。またASDの視床体積の減少や健常者に認める前頭前皮質活性の左側優位性がASDでは減少していることを報告した(Psychiatry Res; Neuroimaging, 2010b, 2012)。
 さらに脳磁図を用いて自閉症スペクトラム障害における視覚認知の解析も行っている。

[写真など]

図4

[分野] 精神医学

[研究テーマ] 精神疾患の難治化と性腺機能に関する包括的薬理ゲノム研究

[内容]
 うつ病や統合失調症といった精神疾患の難治化の病態に性腺機能がどう関わっているのかを解明することを目標に、当院産婦人科と共同で研究を行っている。
 性腺機能は、図のように、HPG系によって主に支配されているが、HPG系はGH-IGF系やHPA系からの影響も受けている。よって、これらすべてのホルモンを包括的に解析し、各ホルモンだけでなくその相互作用やバランスが精神疾患の病態や薬物治療の効果や副作用に与える影響について検討を行っている。現在順調にサンプル収集が行われており、うつ病や統合失調症の重症度と各ホルモンとの関連が明らかになりつつある。また、実際にホルモン補充療法を行い、難治性精神疾患の新たな治療法の確立の可能性を探っている。

[写真など]

図5


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