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1.研究概要

 国際保健学分野では、インフルエンザやRSウイルスを主とした呼吸器感染症を引き起こすウイルスの分子疫学的解析と薬剤耐性ウイルス出現のモニタリングを行っている。近年では、ウイルスの空間伝播様式や集積パターンについて、GIS(Geographic Information System:地理情報システム)を駆使した空間解析を行っており、社会疫学分野への応用を試みている。
 研究概要やこれまでの研究実績については、当教室のホームページで詳しく紹介している。
 URL:http://www.med.niigata-u.ac.jp/pub/welcome.htm

2.研究グループ   

  • 感染症分子疫学グループ
  • GISグループ

3-1.感染症分子疫学グループ

研究テーマ

  • 日本及び海外におけるインフルエンザウイルスの分子疫学に関する研究
  • 日本及び海外におけるインフルエンザウイルスの薬剤耐性に関する研究
  • 日本におけるRSウイルスの分子疫学関する研究

3-2.GISグループ

研究テーマ

  • 感染症拡大・集積パターンに関する研究
  • 医療資源と需要の空間的解析に関する共同研究
  • 福島県の放射能汚染に関する地理解析の国際共同研究
  • 医療費データから見た疾病特性の地理的研究
  • 特定健診の効果に関わる因子に関する研究
  • 高齢者の健康にソーシャルキャピタルの果たす影響に関する研究

4.研究の成果

[分野] 国際保健学(分子疫学)

[研究テーマ1] 2007-2010年においてミャンマーで分離されたインフルエンザウイルスの遺伝子解析によるアジア諸国との流行株の比較

[内容]
 我々は、2004年から現在まで、ミャンマーにおけるインフルエンザウイルスの分子疫学的研究及び薬剤耐性に関する研究をヤンゴン、ネピドーの2都市を拠点に現地研究者と共同で行っている。ミャンマーの季節性インフルエンザウイルスを調査してきた結果、常に日本に先駆けて新しい株を発見することができた。また、世界のインフルエンザ発祥地と推定される中国の流行株をいち早く知るためにも重要なポイントであることを確認した。更に、ミャンマーで採取された季節性A/H3N2株は日本より半年早く新しい株が採取されており、今後のインフルエンザワクチン株選定の際に重要な地域であることを明らかにした(DapatC. et al. 2009)

[写真など]

図

2008年夏にミャンマーで採取されたH3N2は、2008-09年に半年遅れて日本の冬に流行しており、2009年のミャンマー株はさらに進化した新しい抗原性を有し2009-10年シーズンのワクチン株であるA/Perth/6/2009類似株で、日本より半年早く新しい株が流行していた。このことからもミャンマーでのインフルエンザ調査の重要性が示唆された。

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[分野] 国際保健学(臨床疫学)

[研究テーマ] 小児に対する季節性インフルエンザワクチン効果の算出

[内容]
 長崎県諫早医師会が実施するインフルエンザ患者全数登録調査のデータと、諫早市より提供されたインフルエンザワクチン接種記録を用いて、市内の1〜11歳の小児に対するワクチン効果(ワクチン接種によって罹患をどの程度抑えたかを示す指標)を算出した。その結果、2011-12、2012-13の2シーズンにおいて小児に対するワクチン接種がインフルエンザ発症の予防に効果的であることを示した。また、A型、年少児でより効果が高いことを示した (Suzuki et al. 2014)

[写真など]

図
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[分野] 国際保健学(GIS)

[研究テーマ] インフルエンザの空間解析

[内容]
 長崎県諫早市の医師会からの協力を得て、インフルエンザによる受診患者の全数把握と疫学的解析を行っている。インフルエンザが流行する冬期に、毎週の患者情報を元に流行地図を作成し、医師会に還元している。
 一方で、国立感染症研究所による全国のインフルエンザ定点把握データに基づき、空間解析の手法の一つである加重標準距離(Weighted Standard Distance)法を用いて、インフルエンザの流行ピークとインフルエンザ流行の地理的拡がりとの関連を示した (Shobugawa et al.)

[写真など]

図

上図:左は流行が一部に集積しておりWSDを示す円が小さく、右は流行が全国的に拡大し、円が大きい。本研究では、円の大きさと流行のタイミングの関係を示した。

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