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1.研究概要

 顕微解剖学分野は、細胞と組織の構造と機能について、種々の顕微鏡技法を用いて可視化し解析することを目標としている。同時にそのための顕微鏡技法の開発についても行っている。さらに、分子生物学や遺伝子工学的技法と組み合わせることによって、細胞や組織の総合的な理解を試みている。

2.走査電子顕微鏡法(Scanning Electron Microscopy: SEM)

 走査電子顕微鏡の種々の技法を用いて、各器官における細胞や組織の立体構造解析をおこなっている。

  • ① 各種試料作製法による組織・細胞の立体微細機能構造解析
  • ② リアルタイムステレオSEM法の医学生物学応用
  • ③ 大気圧SEM法の生物学応用

3.細胞と組織のコンピュータを用いた三次元再構築

 連続切片を最新の走査電子顕微鏡法で観察し、コンピュータ上で立体再構築処理を行うことにより、組織の三次元構造解析をおこなっている。

  • ① パラフィン連続切片の再構築による立体組織解析
  • ② エポン連続切片の再構築による細胞レベルでの立体構造解析

4.走査プローブ顕微鏡法(Scanning Probe Microscopy: SPM)

 走査プローブ顕微鏡は、探針(プローブ)で試料の表面を走査することで表面の立体構造を画像化する装置である。その分解能は一般的な光学系の分解能よりも高く、ナノメートルスケールの微細な凹凸も測定可能である。その特徴をいかした以下の顕微鏡の生物応用を行っている。

  • ① 原子間力顕微鏡(Atomic Force Microscope: AFM)を用いた生体高分子および染色体の高次構造の解析
  • ② 走査イオン伝導顕微鏡(Scanning Ion Conductance Microscope: SICM)による細胞・組織の液中構造機能解析

[分野] 顕微解剖学

[研究テーマ1] 走査電子顕微鏡による組織の立体構造解析

[内容]
 オスミウム浸軟処理によりラット小腸絨毛の吸収上皮をはがすと、その下の基底膜を露出させることができる(図参照)。この方法により立体構造解析を行うことで吸収上皮下の基底膜の窓の数や大きさ、そこを通る自由細胞の数が食餌の違いで変化することが分かってきている。
 また、SEMの画像取得法の改善により、従来の透過型電子顕微鏡と同様にプラスティック樹脂に包埋した組織標本の切片を観察することができるようになってきた。この方法でラット毛盤の連続切片を撮影し、コンピュータ上で3D構築を行うことで、メルケル細胞や有髄神経線維など多様な組織の3次元構造の解析が可能となってきている(図参照)。

[写真など]

図1

ラット上部空腸絨毛基底膜

図3

ラット毛盤の3D構築像

[分野] 顕微解剖学

[研究テーマ2] 走査イオン伝導顕微鏡の生物応用

[内容]
 走査イオン伝導顕微鏡(SICM)は、近年その生物学的応用が期待される走査プローブ顕微鏡(SPM)の一種である。 SICMは探針にピペット電極を用い、液中に浸した試料と探針との間の距離の変化により生じるイオン電流の変化を利用することで、試料に触れることなく表面の立体形状を画像化する。 そのため、SICMは生物にとってより生理的な環境である液中で、柔らかい生物試料の観察に適することが期待される。 さらに試料の観察において特定の処理が必要でないため、生きた試料の観察も可能である。現在、培養細胞をはじめとする様々な生物試料の観察を行い、SICMの生物学的応用について検討中である。

[写真など]

図2


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